安全な道と危険な道。

 「上手くいかなかったらどうしよう」
誰しも自分が進もうとしている道の先に、とてつもない障害や困難が待ち受けていたり、
進めなくなる時や自分が傷つく時が来るのではないかと思ったりする。
失敗するかもしれないと思うと、歩みを止めてしまうことはよくある。
みんな不安がよぎると前進できなくなって、「安全な道」に方向転換しようとする。
自分の希望に100%叶う形ではないけれど、その方が幸せなんじゃないかと考えて
自分を無理に納得させようとする。仕方ないんだと・・・。
 私も受験の時に、センター試験に失敗したために、「行きたい大学」ではなく「行ける大学」に進学した。
最初こそ合格したことに喜んでいたが、途中から大学に通っている意味が分からなくなり、
止める寸前まで追い詰められた。何もなければ、おそらく退学していた。
その時、運よく自分が希望する道に進めるきっかけが見つかったので、
辞めずに逆に今までの暗い気持ちが消え去り、心から大学生活を楽しめるようになった。
 そのことがきっかけで、私は生徒には自分が納得する道を進んで欲しいと思って指導に当たっている。
あんなしんどい思いはしない方が良い。
 起こるかどうかも分からないことに不安になって、自分の本当の気持ちから目を逸らしても限界は来る。
だから、本当に大事なのは安全か、危険かではなく、「自分が進みたい道」かどうかではないだろうか。
誰もが、「希望する道」を歩むために必要なのが、広い意味での「学習」なのだと思う。


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