逃げるは恥だが役に立つ

 昼は暖かくなり、春の陽気を感じられるようになりました。

いよいよ、春本番という感じがします。

あの何だか分からないけど、ワクワクする季節がやって来ます。

私たちにとっては、塾生が巣立っていく季節でもあり、誇らしさ

と同時に、少し寂しく感じる季節でもあります。

 この時期に頭に浮かぶのは、「逃げるは恥だが役に立つ」という

言葉です。同じタイトルで6~7年前にドラマも制作されましたね。

この言葉、もともとハンガリーのことわざなのです。自分のいる

場所や環境にしがみつく必要はなく、逃げることも選択肢に入れる

という意味で、「自分の得意分野で勝負すること」、「自分の戦う

場所を選べ」という教訓を表しているそうです。「逃げる」という

言葉にはどうしてもマイナスのイメージがあります。果たすべき責任

や義務から逃れ、辛いことや苦しいことを避けるイメージがあるから

でしょう。自分が望む場所に立つために必要ならば、どんどん逃げる

べきですね。

 ただ、気を付けるべきは「目的(目標)を見失わないこと」です。

例えうまく逃げたとしても、標(しるべ)を失えば人は迷ってしまい

ます。また、逃げたことで、さらにきつい状況に追い込まれることも

あるでしょう。でも、どんなに濃い霧の中でも、灯台の光を見失わな

ければ時間がかかっても目的地にはたどり着けます。カッコよくなく

ても、上手じゃなくても、器用じゃなくても、積極的に逃げていいと

思います。どんなに時間がかかっても、自分が目指す場所に立って、

笑っていられたらそれ以上のことなんてないのですから・・・。

 旅立つ塾生みんなが、それぞれのやり方で大切な居場所を見つけ

られるように彼らへのはなむけとして心から祈りたいと思います。

                           (中島)


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