叱れない親。

 30年近くこの仕事をしていると、子どもの変化はもちろんですが、親の変化も身近に感じます。最近で言うと、「叱らない親」が多くなった気がします。2010年頃から言われている「叱らない子育て」の影響でしょうか。例えば、「スーパーの中で、子どもが走り回っていても親は注意をしない」、「公園で、子どもが他の子を泣かせても親は何も言わない」、「ファミレスで、子どもが大声で騒いでいても、親はママ友と話をしている」など、このような子どもの言動を叱らない親は、子供が何をしても何も言わない、その容認が「叱らない子育て」だと思っている親もいるようです。

 「叱る」というのは、特に、危険が生じる場合や他人に迷惑をかける場合に、「子供を正しい方向に導くために注意すること」です。これは子どもを自立させ、将来社会へ送り出すために、とても重要なことです。「叱らない」方法でも、「子どもを正しい方向に導く」ことはしなければなりません。「叱らない子育て」とは、決して、子どもを「何も言わずに、放っておくこと」ではないのです。子どもと社会をつなぐのが親です。子どもを放置したままで、社会規範を身に着けられるはずはないのです。叱らずに、「教える(注意する)」と「褒める」という方法を使って、子どもを正しい方向に導くのです。つまるところ、「叱らない子育て」というのは、それらの手法で、叱らなくてもよい子どもに育てることなのです。

 また、「叱る」と混同しやすい「怒る」という言葉があります。「怒る」というのは、「イライラした感情を相手にぶつけること」です。「叱る」と違って、教え、導く要素はありません。だから、悪いことをするたびに怒っている親を見かけますが、まったく子どもを育てることに繋がらないのです。

 「叱る」ためには、きちんと子どもに寄り添う必要があります。どんな理由でその行動をしたのか、何が悪かったのか、子どもが理解できるように伝えなくてはいけません。かなり労力が必要です。時には何も言いたくなくなるのも理解できます。のびのびと子どもを育てたいという親の気持ちは分かりますが、それと「何も言わずに、子どもに大切なことを教える機会を失う」ことは、まったく別の話です。(中島)

話を聞くということ。

 「成績を上げたいのですが、どうしたらいいですか」

 当たり前なのでしょうが、この質問を本当によく耳にします。
「学習時間」「教材」「学習方法」などが、その回答として挙げられるのはもちろんですが、
特に大切に感じるのは「人の話を聞く」ということです。
 30年近く個別指導に携わっていると、本当に様々な生徒や教材、指導方法に出会ってきました。
最高の教材や効率的な指導方法を探し、研究したこともありました。
でも、結局のところ、どんな教材や指導方法も生徒に伝えられなければ効果はないのです。
一方通行ではない、双方向の「コミュニケーション」が基本なのです。
 ですから、成績が上がらない生徒の特徴の1つは、「人の話を聞かない人」なのです。
そういう生徒は、まず「空返事」が多いです。ただ適当に「はい、はい」と言って、聞いている感じを醸し出しているけれども、何も内容が伝わっていないことがあります。
 そして、話を最後まで聞けない「我慢できない人」です。話の途中で相手が話す内容を予測してしまい、その後の展開が予想できているからこそ相手が続けて話をしているとだんだん我慢できなくなるのでしょう。
 また、話を最後まで聞かずに途中で中断させてくる「話を聞こうとしていない人」です。
とにかく自分の知識や理解度をアピールしたいタイプです。話のペースも自分が主導権を握っておきたいので、聞きたいことだけ聞いて、自分の話したいことを話します。自分の中で興味や関心が変わってしまうので、1つの話に集中できません。
 こういった生徒は、指導内容を覚えていないことが多く、家庭で学習する時に忘れてしまっているのです。
塾だけでなく、学校の授業を受ける時にも同じことをしている場合も多いのです。
 だから、私は指導する際に、ただ一方的に伝えるのではなく、生徒が話しやすい環境や聞いてもらえる関係性を構築することを最優先します。
信頼していない相手の話なんて残りませんしね。それに、これは学習に限ったことではなく、他のことにも当てはまりますね。

 まずは、話を聞きましょう!! (中島)
 

確認すること

今週から高校生の中間テストが始まり,来週は中学生の中間テスト,年度初めの大事なテストが行われます。みなさん今その勉強を行っている最中だと思いますが,特に中学生の皆さんは学校のワークをやることがテスト勉強になっていませんか。もちろんワークをやることは大事な勉強なのですが,もっと大事なのはワークの内容をきちんと理解しているか,同じような問題をきちんと解けるかということです。だから1回ワークをやって勉強を終えるのではなく,きちんと丸付けをし,間違えた所をやり直し,最後にきちんと出来るかをもう一度確認することが大事です。単語や用語も何回書いたということではなく,覚えているかどうかが大事です。確認する一番良い方法は自分でテストをしてみる事です。例えば英単語なら,ノートに単語の意味だけを書き,横に何も見ずに英単語を書いてみる。書くことが出来るものはもう覚えているのですから練習する必要がありません。書けなかったものは,何度か練習してまたテストしてみる。そうやって出来ないものがなくなるまで練習していくことが「覚える」ことにつながります。勉強の仕方に困った時,どうすれば良いかわからない時はお気軽に連絡してください。いつでもお待ちしております。(岡田)

ラベリング

 4月から始まった新しい生活にも慣れ、その疲れをゴールデンウイークで癒し、若干気が緩んでいる頃でしょうか。このまま、のほほんと過ごせればいいのですが、そろそろ奴がやって来ます。そう!「1学期中間テスト」です。あまり授業も進んでいない中で迎えるために、「何とかなるのでは?」と思ってしまいがちですが、皆さんが考えている以上に、この1年最初のテストは重要なのです。
加えて、「1学期期末テスト」とセットで大事なのです。
 例えば、「1学期中間80点→1学期期末80点」の生徒は、おそらく「自分は出来る」と思えるため、その後良い成績をキープするでしょう。
翻って、「1学期中間60点→1学期期末50点」の生徒は、おそらく自信がなくなり、「自分はこのくらい」と思い、自力で良い成績を取ることが難しくなるでしょう。さらに言えば、この成績が中学、高校の3年間の成績を決定づけると言っても過言ではないのです。それは、この「自分は出来る」や「自分はこのくらい」という思いが理由なのです。それを「ラベリング」と言います。
 また、良くも悪くも、人間は一度決めたことをやり通そうとする性質(一貫性の原理)を持っています。つまり、ラベリングすることで、一貫性の原理が働き、ラベリングした自分から抜け出しにくくなるのです。これが、成績が伸びない生徒の原因の1つなのです。
 期末テストとセットで大事だと言ったのは、人間はたった1度の結果は偶然だと思ってしまうものなのです。でも、同じ結果が2度続くと、それが良くても悪くても、「これは偶然なんかじゃない!」と捉えてしまうのです。
 別の観点から、「1学期中間80点→1学期期末60点」の悔しい気持ちになる生徒と、「1学期中間40点→1学期期末60点」の喜ぶ生徒との感情を考えると、2学期のテストに向けて、より努力するのはどちらでしょうか。
 良いラベリングをして、有意義な3年間を送るために、まずは「1学期中間テスト」に向けて、気を引き締めて頑張って行きましょう!!( 中島 )

新しい生活と・・・

 4月から始まった新しい生活で、今までと違うことをたくさん経験していることでしょう。始まる前は、「新しい友達をたくさんつくる」や「部活動を頑張る」など、新しい生活を前向きに捉えていたことでしょう。しかし、いざ始まってみるととにかく忙しいと感じているのではないでしょうか。特に、新高1の皆さんは中学校までと異なる点が多い高校生活に戸惑っているのではないでしょうか。もちろん高校生活は楽しく、さまざまな刺激にあふれていますが、やらなければいけないことが多すぎるのです。

 高校生活の多忙さの一番の理由は、授業の変化です。つまり、授業のスピードが速く、内容も難しくなること、そして多くの学校では予習を前提に授業が進むことが多いことにあります。中学生の時は授業中にきちんと聞いておけば、それだけで授業の内容が理解できたという生徒も、高校に入ると、予習にしっかり取り組んで授業に臨み、その日のうちに復習をしないと分からなくなる、ということは珍しくありません。高校の中には「平日の家庭学習時間のめやすは、学年+2(または3)時間」と明言しているところもあります。つまり、1年生であれば3時間または4時間の家庭学習が必要だということですが、高校の学習に慣れていないうちは、授業の予習・復習に取り組むだけで、2~3時間はかかってしまうこともよくあるようです。

 授業が終わって、すぐに帰宅すれば予習・復習もそれほど負担にはならないかもしれません。しかし、実際には多くの生徒は部活動に入っています。何らかの部に入ることを求めている学校も多くあります。もちろん、部活動は楽しい時間であり、子供の人間的な成長を促す大切な場です。部活動で頑張った経験は、受験勉強の粘りや集中力に繋がると考える教師も少なくありません。しかし、特に運動部の場合、入部したばかりの1年生の体力では、練習についていくだけでも数か月はかかると言われています。

 そんな中で、「勉強は新しい生活に慣れてから、テストの結果を見て頑張ろう」と考えている人が結構な数います。気持ちは分からなくもないですが、一言言わせてもらえれるなら、「その考えは物凄く危険!」ということです。1番の理由は、「様子を見ようと思っている1学期中間考査の順位がほぼ3年間の順位を決定してしまう」からです。中学校では一夜漬けの丸暗記で何とかなっていたものが、高校ではそうはいきません。テストの問題も、知識だけでなく論理的思考が必要なものが増えます。だから、盛り返すのにも相当な時間を必要とします。そういう訳で、1学期中間考査の結果が思わしくないと、「みんなは頭良いんや」「自分は無理そう…」と打ちのめされて這い上がれなくなる生徒が多いのです。
 
 新しい生活に慣れることは大切なことです。ですが、それだけを優先するのは、今後のことを考えるとお勧めしません(受験後だから、ゆっくりしたいという気持ちは理解できますが…)。何より大切なのは、新しい環境に適した「自分の学習習慣」を早急に身に着けることです。それが、学習だけでなく、部活動や趣味などで思いっきり楽しめることに繋がっているのです。(中島)

選択。

 中学校・高校ともに卒業式も終わり、入試も公立高校の合格発表と一部の大学を残すのみとなりました。
いよいよ新しい生活が始まろうとしています。
 毎年、生徒に志望校や職業について、「どちらがいいですか?」「失敗しないためにどうしたらいいですか?」
とよく聞かれます。確かに、成功や失敗は他人による評価も関係することもあるが、ほとんどの場合、それらは自分で決めていることの方が多いのです。例えば、収入が多いけど好きではない仕事があったとします。最初は収入の多さが魅力に感じて良いかもしれません。しかし、長く続ければ続けるほど、「何か違う」という想いが大きくなります。仕事をするのがきっと辛くなります。「成功」は「満足」と言い換えてもいいかもしれません。だから、いつも生徒には「自分が興味を持てるもの」、「面白いと感じるもの」を選ぶように言います。そうすれば、少なくても後悔はしません。それが一番大事なことではないかと思うのです。成功は失敗しないことではないし、失敗はしない方がいいかもしれませんが、決して悪いことではありません。成功に必要なものを教えてくれます。
 選択を迫られた時、迷うこともあると思います。不安にもなるでしょう。それでも、自分の気持ちに向き合って、
「楽しそう・面白そう」という自分の想いに正直になることを忘れないで欲しいと思います。自分の気持ちに正直な選択こそが「成功」につながるはずです。何事も楽しむ気持ちを忘れてはいけないと思うのです。
                                                 (中島)

春 

 大学の合格発表が始まり、中高生の定期テストもほぼ終わりを迎えてきています。
テストの終わった皆さんはほっと一息といったところでしょうか。
 一息つくのは良いとしても、気を抜いてはいけません。特に、学力はスポーツと同じで
しばらく何もしないでいると、取り戻すのに想像している以上の時間を要します。
テストや入試が終わったからと言って、勉強することがなくなったわけではありません。
 今、落ち着いている時に、次の準備を始めましょう。
 準備を始めるのは、早い方がいいに決まっていますよね。ちょうど気候もよく過ごしやすくも
なってきました。何かを始めるにはいい時です。未来に向けて行動をしていきましょう。

 中3生は公立高校入試がいよいよ9日に迫ってきましたね。残りの時間は多くはないですが、出来る事は
まだまだあります。試験終了まで、試験に集中して取り組んでいきましょう。
 中期・後期の大学受験を控えた皆さんも、出来る事はまだあります。最後までする出来事をやりきって
ようやく春が来るのです。頑張りましょうね。  (牧野)

受験生へ

 毎年思うことだが、受験生の頑張りを見ていると、全員合格してもらいたいと強く思う。
もちろん、志望校も学習時間も全然違うのであるが、自分なりに悩みぬいて目標に向かって努力してきた姿を
目にしていると、一人ひとりの想いをかなえてあげたいと心から願う。
 全員が等しく「合格」を手にするわけではないにしても、忘れないでいて欲しいことがある。
それは、「受験というのは、自分の努力次第で実現可能な夢」であるということだ。
人間なので、常に100パーセントの努力をし続けるのは難しい。だが、苦しく辛い気持ちになった時に、
そこからあと一歩を踏み出せるかどうかが、一人ひとりの今後に大きく影響する。
例え、ゴールまでの階段が1000段あろうと、登り切ればゴールする。非常にシンプルである。
 しかし、しんどくなると、「絶対無理!」とか「どうせやっても・・・」と努力を止める自分なりの
大義名分を必死に探し、歩みを止めることを正当化してしまう。自分で可能性をゼロにしてしまう。
逃げることは簡単。時には、立ち止まって休憩してもいい。でも、諦めないで欲しい。全力を出した結果でないと、
心の中に「後悔」という名の冷たい石ころがずっと残り続ける。妥協することに慣れてしまうことは本当につらい。
自分に自信が持てなくなる。だから、今しんどい受験生へ!!あと少し、一歩でも前に進もう!
後で胸張って「自分は頑張った!」と言えるように。

一瞬一生。

 今年はセンター試験から共通テストに変更されただけでなく、コロナ禍ということもあって、
受験生にとっては初めて尽くしで、例年以上に受験対策が厳しい年になりました。
コロナをはじめとする諸事情で、1/16,17の共通テストを受験できなかった人が本日第2日程を受験しています。
イレギュラーな事態で苦しんだので上手くいって欲しいなぁと心から思います。
 大きく変わると書いて「大変」。本当に文字通り「大変」です。
でも、変化は意外な結果をもたらし、成長を促してくれます。
良くも悪くも当たり前が無くなり、一人ひとりが考え、臨機応変に対応することが求められます。
変わることは苦しくて、恐ろしいことが多いものです。だから、「いつもと同じこと」に安心し、
良くなりたくても変われない自分がいます。人間は環境に適応し、変化し、成長し、進化してきました。
今の自分の力で掴めない将来の夢やなりたい職業は、変化の先にあるものです。
恐いけど初めの一歩を踏み出さないと、目標にたどり着くことはありません。
 私も最近知ったのですが、「一瞬一生」という言葉があり、「一瞬に一生をかけることがある。一生が一瞬に思える時がある。」という意味だそうです。一瞬一瞬を大事に生きないと幸せな一生を送れないと教えられているような
気がします。
 受験に限らず、自分の将来を左右する場面では「一瞬一生」という気持ちが何よりも大切な気がします。
子供たちにも、そんな生き方が出来るように決意新たにしている所です。
 「みんな、頑張れ~!!」          
                                              担当 中島

今年最後。

 早くも今年が終わろうとしています。
去年の年末は今年がこんな一年になるなんて、予想すらしていませんでしたね。
「当たり前」なんてないことを、そして日々の平穏のありがたさに気づかされます。
一日も早く、コロナ禍が終息することを願わずにはいられません。
 さて、SHOOTは、通常より1~2日早いですが、今日が仕事納めです。
コロナのために、受験生の受験対策だけでなく、1~2年生の定期考査対策も大きな影響を
受けました。学校がかなり飛ばし気味だったので、学校の授業の補完が思った以上に大変でした。
 そんな受験生の努力の成果が試される場である共通テストまで、あと少しです。
後悔しないよう、この休塾期間を上手く利用し、本番に備えて欲しいと思います。
他の誰でもない自分の行動で状況は変わります。何か起こるのを待つのではなく、
自分からすべき行動を起こしましょう。頑張れ!受験生。
 今年も一年ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。


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