「対話が足りない」
最近、特にそう感じることが多くなった。
親と子、先生と生徒、下手したら友達同士でも、会話はするけれど、
対話が出来ていないのではないかと考えてしまう。
「子どもが何を考えているか分からない」
「先生の言いたいことが意味不明・・・」
本当に伝えなければならないことが伝わらない状態が続いてしまう。
続くだけならまだしも、状況を改善する術がなく、もしくはないと思い
込んでいるため、身動きが取れずイライラすることや衝突することも
増える。状況が悪化するから、さらに対話しなくなる。お互いに感情は
ぶつけるが、肝心なことは何も伝わらない状況悪化のスパイラル・・・。
そもそも、「会話」というのは、「少人数で日常の雑談を含む話を
友好的に進めること」であるのに対し、「対話」は、「お互いが向かい
合って話すこと」で話をすること以上に、二人の関係性を築いていく
ためのコミュニケーションの意味合いが強い。自分の想いや考え方を伝え、
相手の想いや考え方も知る。それを積み重ねることによって、だんだんと
関係性が変化していく。
確かに、話をすること自体が苦手だという人や他人の考えは理解できないと
思っている人も多いかもしれない。上手に話をしなければ、きちんと伝えたい
ことが相手に伝わらないことはあるし、共感できない考えもある。
しかし、それはあくまでも対話の一面に過ぎない。上手くない話し方でも伝わる
考えや想いもある。それでも、難しく感じる人は相手の話を「聞く(聴く)」ことから
始めてはどうだろうか。「話し上手は聞き上手」。少しでも相手の想いが分かると、
それに対して紡ぐ言葉も変化する。ゆっくりだが確実に関係性は強化されていく。
何事も一朝一夕にはなしえない。相手のことが大事な人ほど、まずは話を聞いて
(聴いて)みよう。(中島)