間違うということ。

 近年、「間違うかもしれないから答えを書かない」と言う生徒が多くなったように感じる。
 間違えたり、失敗したりすることが、いつから恐く感じるようになったのだろうか。
「間違う→叱られる・恥ずかしい→自信がなくなる→正解以外書きたくない→間違う→…」と
ループしているのような気がする。尚更、間違うことへの恐怖心が強固なものになってしまう。
誰だって、正解したいし、正解し続けたいと思う。

 しかし、正解ばかりを選び続けることなんて不可能だ。
テストだと特に、「正・誤」の2つしかないから、余計に緊張するのだろう。
 
 でも、なぜ、そのことが正解だと分かっているのだろうか、また間違い(失敗)だと分かっているのだろうか。
それは、正解と間違い(失敗)を経験(発見)した先人たちがいるからである。
多くの失敗をしてきた先人たちがいるからこそ、そのデータを元に、どういう状況が成功なのか、失敗なのかを証明してきたのだ。それらを分かりやすくまとめたものが、教科書や参考書なのだ。そこから、「正・誤」が生まれる。
だから、先人たちもしてきたように、間違えることが悪いのではなく、間違えたままにしておくことがいけないのである。

 間違いは直せばいい。何もしないことこそ「間違い」だと思う。
 
 ただ、「努力不足による間違い」と「不注意から同じ間違いを繰り返すこと」は避けなければいけない。
それらの失敗は、次の成功につながりにくい。自分に自信が持てなくなる。
 
 だからこそ、間違いは次に活かせるように直さなくてはならない。
 
 子どもたちには、間違えるのならば、正しく間違って欲しいと指導するたびに切に願う。


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