指導していて思うこと②

 さて、今日は前回の続きですが、覚えている人はいるのだろうか?(笑)

 センター試験で大失敗をした私は、早く楽になりたいと思い、

浪人することも考えたのですが、「行きたい大学」ではなく、

「行ける大学」を選び進学しました。

(ちなみに、この大学もセンター試験の得点ではE判定で、

合格ボーダー得点からマイナス80点でした。

二次試験で運よく大逆転できました。)

 大学に入学すれば楽しいことが待ってるという幻想を抱いていた

私でしたが、そんな幻想はすぐに打ち砕かれました。

 確かに、入学当初は見るものすべてが新鮮で、新生活に慣れる

までは一生懸命で、色鮮やかな毎日に思えました。

しかし、生活にゆとりが出来てくると、色々考えることが多くなり、

元々の志望ではない学科だったので、興味のない講義に出ることが苦痛になり、

毎日変わり代り映えの映えのしないルーティンワークのような生活に嫌気

がさすようになりました。新鮮だった生活が一気に色褪せていき、

何のために大学に通っているのか分からなくなり、大学を辞める一歩

手前まで追い込まれました。

 そんな時、大学の先輩と話す機会があり、思っていることや不安を

洗いざらいぶちまけました。私が話し終わるまで黙って聞いていた先輩が、

「なぁ~んだ。深刻な顔してるからそんなことで悩んでんのか。」と一言。

最初は馬鹿にされたのだと思いましたが、「それなら、Aという方法とBと

いう方法があって・・・」と自分では知り得なかったことを丁寧に説明して

くれて、「な?こうすれば全部解決やろ?」と満面の笑み。

まさに、青天の霹靂でした。あんなに塞ぎこんでいた気持ちが嘘のように

なくなり、自分の夢をあきらめなくてもいいんだという安心感で一杯に

なりました。

 今、私は自分が好きな仕事をしています。それがどれほど幸せなこと

なのか実感しています。あの時大学を辞めていたら、先輩に話していな

かったら、間違いなく今の自分はいません。悩みや失敗のない人なんて

いません。当然苦しい時もあります。それを乗り越えた時に新しい自分に

出会えます。そのために大事なことは、「人との縁」と「知識(情報)」

です。自分の世界に閉じこもって、情報を知らないことはそれだけで損だし、

自分を追い詰めることにもなります。

 進路で悩んでいる受験生には、苦しくても逃げないで自分と向き合って

欲しいと思います。そして、自分一人ではしんどい時は周りの人たちを

頼って欲しいです。もちろん、私も全力で支えます。新しい「味方」は

新しい「見方」を与えてくれます。きっとそれは大切な財産になりますよ。

頑張れ~、受験生!! (中島)


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